忍者ブログ
抑えきれない言葉とか。
Admin*Write*Comment
[496]  [495]  [494]  [493]  [492]  [491]  [490]  [489]  [488]  [487]  [486
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

1
仮に彼の名前を“シリー”としよう。
これから話すであろう物語が、いかにも愚かでつまらなくてしかし退屈凌ぎであることは間違いない紙一重な物語であって、その主人公であればそれもまた紙一重であるべきだからだ。


シリーは絵描きとしては未熟であったが、自らが絵描きだと信じ込まなければならない立場にいた。
というのも、絵描きでなければ何者でもないし存在できる場所も無いという切羽詰まった状況にあった。
誰でも自らの存在意義がなくなるとなれば、最後のひとつ(それがたとえ何ひとつすがりつけないようなガラクタだったとしてもだ)に全身全霊を賭けるものだろう。
最初からそのすがりつけるものとやらが無かったとしたらそれはそれでいいのだ。
何かを失った直後でビビりまくっている臆病者よりは強いし、そういうやつが例えばジャンケンみたいな理不尽な争いで勝つ。

そんなわけで、とにかく、シリーは自分自身というものに自信がなかった。
自信がない割には、人前ではいつも強きで勝ち気であった。
決して弱いところなど見せなかった。
弱さをさらけ出すことで、周囲にどう思われるかというよりは、自らが地獄に堕ちてしまうのを見たくなかったし、そういう予測がついた。
たったひとつの道に飛び越せないほど大きな泥沼があるようなものだった。
もちろん人並みな運動神経と観察力の持ち主であるシリーには、とうていその沼を飛び越せるはずはなかった。
「クソ喰らえ!この世界はクソったれのための便器か何かなのか!?」
シリーは気が済むまでその泥沼に文句を言った後、仕方がないのでその沼に浸かり直進することを決め腹を括った。

「いいか、俺がどんな内容の覚悟を決めようと、ひとりの男が自ら進んでクソまみれになっていくのを見ている連中にとっては、視覚的精神的侵害でしかないんだ。それが分かってんならさっさと目を逸らせ野次馬が!!」
PR
COMMENT
name
title
mail
URL
comment
pass   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

secret
TRACKBACK
trackbackURL:
2HOME(no subject)
calendar
06 2026/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
free area
comment
[01/08 ryo]
[11/30 ryo]
[11/30 緋色]
[10/24 No name]
[04/26 勅使河原]
update
(08/30)
(07/24)
(07/23)
(07/20)
(07/20)
track back
profile
HN:
遊生羅(Yu-ra)
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
絵とか音楽とかお酒とか。
自己紹介:
アボカドが好きです。
あと、海も。
海賊になりたい。
bar code
Reference of blog
the oldest
Copyright©LOVABLE All Rights Reserved.
Photo by 戦場に猫 /Template by Kaie / 忍者ブログ /[PR]